●オイルパン清掃


 他車に関しては解りませんが、SJ20のF8AエンジンやSJ40のF10Aエンジンのオイルパンはドレーンボルトのナット高さがあるので最後まで完全にはドレーンできません。よってオイル溜まりとしてだけでなく、油より重いスラッジや異物の受け皿としても一応は機能しているとも考えられます。よって、時々清掃してやる事でオイル汚れの軽減や、異物などの状況からエンジンの大まかな状態を判断することができます。
 本日メンテナンスを行ったオイルパンはブローしたF8Aエンジンのもので、画像左端の凹みは千切れたコンロッドが突いた痕です。セパレーターの形状を考えながら清掃すると、アルミ片や粉末、メタルのカスが結構出てきました。因みに、オイルレベルゲージのガイドを紛失したり、微妙に曲がっていて車載状態で刺さり難い場合は真ん中下にある穴を拡大するとレベルゲージが刺し易くなります。当方のパンは周囲に傷がついていることから解るように、刺さり難いです。



 次いでオイルストレーナーも清掃しますが、こちらは綺麗なものでしたので軽く清掃してOリングだけ交換しました。ここに引っかかってくるのは比較的軽いもので、多いのは無駄に塗りこめられた液体パッキンのカスです。こういったものを目にしているとやたらと液体パッキングを使ったり、必要以上に塗布することが如何に無駄であるかがよく解ります。
 右の画像は「悪い例」で、ヤラセではなく、転がしていたF10Aのものです。パッキンのカスと意味不明の金属片が網にかかっています。パッキンのカスはオイル経路を考えると恐らくヘッドから落ちてきたものです。



 綺麗になったらエンジン側の取り付け面を清掃し、オイルストーンで均してから新品のガスケットを使用して組み付けます。ガスケットは綺麗にエンジン側に残るか、破けてしまうかのどちらかで、前者の場合はガスケットの寿命でマトモな機能は果たしませんし、液体ガスケットで固めると漏れませんがエンジンの中が汚れます。後者の場合は再使用する人は居ないと思います。
 F8A用のオイルパンガスケットはメーカ欠品状態ですが、SJ40のF10A用で発注すればまだ部品が出ますので流用可能です。勿論、自作でも良いですね。

●オイルパンガスケット F10A用 11529-73001
●オイルパン固定ボルト締め付けトルク 40〜50kg-cm